中年女性が読みたくなる恋愛小説編 ~『ぼくの美しい人だから』

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こんにちは、このブログを運営している「素敵な人間になろう」です。この記事を読んでいただき、ありがとうございます。私が中年女性におススメしたい恋愛小説として、今回はグレン・サヴァンの「ぼくの美しい人だから」を挙げたいと思います。この作品は映画化されて、私は映画を先に観て心に深く残ったので、小説の方も読んでみたという、通常とは逆の順番で恋愛小説としての「ぼくの美しい人だから」を楽しみましたが、ある意味小説の方が強烈で心に残っている不思議な作品です。41歳のハンバーガーショップの女性店員と27歳のエリートサラリーマンの身体から始まった、異色の恋愛小説です。年齢差があっても、例え違う世界に生きていたとしても、恋に落ちてしまう事もある。そんな、中年女性におススメの恋愛小説を、映画との違いも含めてご紹介します!

 

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『ぼくの美しい人だから』


ぼくの美しい人だから / 雨沢 泰 / 新潮社 [文庫]

 

ハンバーガーショップの店員として働く、バツイチの41歳のノラは、若い男性客にハンバーガーの数を間違えて渡してしまい、客と言い争いになってしまいます。

 

その夜、酒場で再会した客(マックス・27歳)と意気投合し、強引にマックスに車で家まで送らせます。

 

恋愛小説「ぼくの美しい人だから」一夜限りの恋のはずが・・・

 

そして、散らかった自室に上がらせたマックスと身体の関係を持ってしまいます。

 

年齢も境遇も釣り合わない二人は、一夜限りの恋で終わるはずでしたが、ノラとのセックスの快感と、共に不思議にノラの事を忘れられずに、のめりこんでいくマックス。

 

ノラは貧しい家に産まれ、低学歴で更に夫にも逃げられ、13歳の1人息子を数年前に亡くすという不幸を背負ったような中年女性です。

 

一方マックスも広告業界に勤めていて、高級マンションに住むエリートサラリーマンですが、2年前に妻を亡くしてからは彼女も作らず一人暮らしをしていました。

 

孤独な二人の魂は引き合い、求めあいますが、年齢と境遇が違い過ぎる為、友人達にノラを紹介する事が出来ずに、マックスは自己嫌悪に陥ってしまいます。

 

一方ノラもそんなマックスに寂しさを感じて、自暴自棄になっていきました。お互い好きなのに、いつ終わってもおかしくないような恋に、もどかしくて見ている方もハラハラしちゃいます。

 

小説版「ぼくの美しい人だから」ノラの描写は強烈すぎる・・・


ぼくの美しい人だから [ ジェームズ・スペイダー ] 

 

スーザン・サランドンが演じた映画版のノラは、中年でも下品でも美しくて、マックスが夢中になるのもわかりますが、小説版のノラの描写は強烈です。

 

「洋ナシ体型」「息が臭い」「たるんだウエスト」などなど・・・

 

41歳という実年齢よりオバサン化してしまっています。

 

またタバコをプカプカ吸い(だから息が臭いのかな?)だらしない生活を送っているので、正直マックスがなぜ惹かれているのか全くわかりません。

 

きっとマックス自身もなぜノラに夢中なのかわからないのでしょう。

 

でも理屈ではなく、どうしようもなく惹かれてしまう・・・それが恋というものです。

 

なんで付き合っているのかわからない、不釣り合いなカップルは巷にも溢れていますから、恋する二人にしかわからないのが、恋なんだろうなあ・・・

 

なんて妙に納得してしまいました。

 

低学歴で貧乏な中年白人女性とエリートの若いユダヤ人男性

 

また設定で気になる点もありますね。

 

ノラは低学歴で貧乏で中年ですが、白人女性です。

 

一方マックスはイケメンだし、一見非のうち所は無いのですが、低身長でバカにされた経験もあり、本人も身長にコンプレックスを持っているようです。

 

そしてユダヤ人は優秀ですが、歴史的に見ても迫害されてきた事もあり、アメリカでは差別を受ける側の存在なんだと思いました。

 

ユダヤ人差別にあまり馴染みのない、日本人から見るよりも、アメリカ人から見た方が、二人の対比は複雑な物がありますよね。

 

また興味深いのが、邦題は「ぼくの美しい人だから」なんですが、原題は「アメリカのチェーン店」という味も素っ気もないタイトルなので、邦題の美しさが無ければこの映画をレンタルしませんでした。

 

ネイティブアメリカンとユダヤ人そして、日本人の感性によって、この小説は心に残る恋愛小説に、磨かれていったような不思議なめぐり合わせを感じています。

 

恋の力には誰も抗えず

 

あまりに不釣り合いで、友達にも紹介しづらかったノラを、それでも恋人として扱うマックスでしたが、ノラはマックスの邪魔にならないように、姿を消してしまいました。

 

離れた事で終わるはずの恋。それでもマックスはどうしてもノラの事を忘れる事が出来ません。

 

世間から見ればノラは下品で貧乏でくたびれた中年女性ですが、マックスにとってはかけがえの無い「美しい人」だったのです。

 

ノラの居場所を探し当て、ウエイトレスとして働いているレストランを訪れます。そして再会した二人は一目も憚らず熱い抱擁を交わして、ハッピーエンドを迎えました。

 


ぼくの美しい人だから / 雨沢 泰 / 新潮社 [文庫]

まとめ

 

なぜノラを好きになってしまうのかわからないような小説版の「ぼくの美しい人だから」でしたが、人を好きになるのが理屈では無い事を嫌という程教えてくれます。

 

年齢を重ねても、オバサン体型でも、不思議と魅力的な中年女性のノラに感情移入して、切ない恋心を味わえる素敵な恋愛小説です。

 

中年女性が読みたくなる恋愛小説「ぼくの美しい人だから」をご紹介させて頂きました。

 

いかがでしたか?中年女性といっても、恋をしたい気持ちは誰よりも備えています。

 

きっと、新しい恋が始まります。

 

なぜなら、”ぼくの美しい人だから

 


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